ホーム > 教育活動情報 > 銀鮒の里学校とSDGs > 【2】飢餓をゼロに

銀鮒の里学校とSDGs

大量に捨てられる食べもの

日本の食料自給率は40%程度で、外国からの輸入に頼っている量の方が多いにもかかわらず、世界で最も多くの量の食料が、ごみとして捨てられています。しかし、今日でも、同じ地球上には、飢餓による栄養不足で苦しみ、今日を生きるための食料の確保すら困難な人が多くいます。

日本でも、昭和中期頃までは、田畑や放し飼いの鶏、川魚の獲れる川がくらしの身近なところにあったものの、輸入量が少なかったため、今日ほど食料は多くはなく、食べものが食卓に上がるまでの苦労や動物の命のありがたさがよく見えていました。そのため、食べもののありがたさを、ごくあたりまえの道徳観として実感していたものです。しかし、現在は、スーパーマーケットなどで安く買えたり、外食店やコンビニエンスストアなどで手軽に食べられるようになり、食べものの生い立ちや流れについての関心が薄れてきました。このことが、食べものが粗末に扱われるようになったおもな原因と考えられています。

実際に野菜や鶏を育ててみたり、釣りをしたりしていると、食べものの生い立ちや、命のありがたみがよくわかり、食べものを大切にするようになるといいます。銀鮒の里学校でも、食べものの生い立ちについての学びで、食べものを正しく理解し、大切にする気持ちを育てることから取り組んでいきたいと考えています。

食料生産への遺伝子組み換え技術の利用には反対

除草剤などの農薬を製造する国際的なアグリビジネス企業は、地球全体の人口増加に対応し、飢餓を防ぐために、遺伝子組み換え技術は必要不可欠だと主張しています。しかし、遺伝子組み換え技術は、遺伝子組み換えの農作物の栽培が一度ひろがると、取り返しのつかない、想像もしなかったような問題が起こるおそれもあります。また、遺伝子組み換え作物は、特定の成分の除草剤で枯れないことから、そのような除草剤の販売の促進といった商業的な意図があるとされています。地球上で生産可能な食料の量には限りがありますが、遺伝子組み換え技術によらなくても、食料の自給率を上げ、食品の廃棄をなくし、これまでの輸入分を食料難の地域に融通することで、世界の飢餓問題は解決できるという見方が有力とみられています。

ですから、銀鮒の里学校は、食料生産への遺伝子組み換え技術の利用には反対です。