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銀鮒の里学校について

カリキュラムの特徴

生きていくうえで大切なことであっても、時間や教育における価値観の相違の関係から、公教育では学べないことがたくさんあります。

銀鮒の里学校では、子ども一人ひとりの個性を大切にし、グローバル社会を生きる日本人としてふさわしい市民的感性を自律的に最大限に引き出すカリキュラムや教育プログラムを設定・実践します。

公立学校 市民学校(ぎんぶなスクール)
  • 文部科学省の学習指導要領に沿ったカリキュラムであり、子どもの知的好奇心や行動意欲に必ずしも応えられるとは限らない(成長の芽を摘む場合も多い)
  • 検定教科書等を用いる現状のカリキュラムでは、生活技術や生活道徳といった「生きる力」を十分に育てられない場合も多い
  • 文部科学省の学習指導要領を踏まえたうえで、学習水準の上限を設けることなく、子どもの知的好奇心や行動意欲に最大限に応える(成長の芽を最大限に伸ばす)
  • 生活技術や生活道徳といった「生きる力」の育成に主眼を置いた、自由度の高いカリキュラム

ホリスティックな教科編成

公立学校の教科は細分化されすぎているため、単元間につながりを見出しにくく、二重、三重に教えるという教育的非効率が生じるという問題があります。銀鮒の里学校では、ものごとのつながりを重視するESDの考え方に基き、教科そのものを統合再編し、特定の分野に苦手意識を持つことのないような配慮を行っています。また、1時限(こま)の授業間時を80分とすることで、あせらずじっくり考える、学問本来の習慣が身につきます。

公立学校の教科 銀鮒の里学校の教科
算数・数学、理科(化学・物理・生物・地学)、社会(自然地理的内容)、技術・家庭科の一部 理数一般
算数・数学・理科・社会(自然地理的内容)・技術・家庭科のうち、創作・生産に関する内容、情報(プログラミング)、図画工作・美術の一部 理数創作
国語、社会(自然地理的内容を除く)、外国語、音楽、技術・家庭科の一部 国語文化一般
国語・社会・外国語・音楽・技術・家庭科のうち、創作・生産に関する内容、図画工作・美術の一部、書写 国語文化創作
保健体育、給食 保健体育

銀鮒の里教育で先取り学習ができる秘密

多重指導の無駄を省いた、学問の本質に迫る教育

公立小中学校の学習指導要領は、多重指導が多くなっているため、学ぶ内容の割に、学ぶ側も教える側も、負担が大きくなっています。

例えば、2つの数のかけ算と四角形の面積とは、数学的に同じ意味になりますが、小学校の学習指導要領では、学年をまたいで、全く別の単元で教えることになっています。このような事例は他にもたくさんあり、相当の時間が無駄になっているであろうということは、容易に想像できます。

銀鮒の里学校では、このような多重指導の無駄を省き、学問の本質に迫るカリキュラムを実践することで、学びへの負担感をなくし、主体的に学ぶことの楽しさを実感できるような学習指導を目指します。つまり、無駄を省くことで、学ぶ側と教える側の双方の負担が軽減するため、気負わず自然に先取り学習ができるというわけです。

能力に恣意的な線引きをしない

学問における「難しい」という判断は、主観的なものです。公立学校での教育では、学習指導要領以上の内容を、教える必要の無い「難しい」ことと半強制的に線引きがなされてしまうのが通例であるため、公立学校では、学習指導要領以上のことを学ぶことはできません。「難しい」という線引きが恣意的に行われるために、児童生徒も教職員も、「難しいことは考えなくてもよい」と思考停止の理由づけにしてしまうのです。

銀鮒の里学校では、児童生徒の学びたい気持ちに線引きをすることなく、学びたいだけ学べる機会を提供します。また、「難しい」という主観的な言葉の使用は極力控え、児童生徒それぞれの能力を最大限に高めることのできる自由な姿勢で学問に打ち込むことのできる教育環境づくりを行います。

理数の指導要領概要(案)

自然の法則性への気づき

自然のあらゆる事象には、何らかの根拠があり、また、一定の法則性があります。銀鮒の里教育の理数においては、そのような自然のあらゆる事象に向き合い、主体的に気づきを得る科学的態度の育成に最重点をおきます。

学ぶ目的の明確化

人は、学ぶ目的が明確なときに、学びへの士気は最大化します。理数科は実用にすぐに役立つ実学であるため、本来は学ぶ目的は明確であるはずです。しかし、公立学校の算数・数学や理科では、学ぶ目的をほとんど教えず、日常生活の場面と直接結びつきにくい内容であるために、「難しい」「実感がわかない」という疑問の気持ちばかりが独り歩きしがちであり、「理科離れ」が深刻な教育問題となっています。

銀鮒の里教育では、まず第一に、「そのことは、日常生活や社会のどのようなところにあり、学ぶことで、どのように役立つのか」ということにはっきり気づくことのできる教育を行います。そのようにすることで、学ぶことに目的意識が生まれ、学ぶことへの士気を向上させ、生きる力を着実に積み上げていきます。